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 ここには、当院へ来院された患者さんの中から、印象に残った症例を、簡略に書いて行きます。
 鍼灸治療というと、「肩こり」・「腰痛」が、効果あるということは、皆様、ご存じの通りですが、それのみでないことをお知り頂く切っ掛けにもなるかと思います。
夜泣き  最近、1歳未満の赤ちゃんが来院するようになりました。ほとんどは「夜泣き」です。
 11ヶ月の女児、生まれてからまともに寝たことがないとのこと、玄関を入るなり「ギャァ〜」とすごい泣き声には正直驚きました。
何軒もの医者にも診て貰ったが改善されない、はりでなんとかなりますかとのことで、早速金のてい鍼を用いて小児はり、お母さんにだっこして貰い僅か1分程度の治療ですが、その間も、赤ちゃんはすさまじい勢いで泣く。
「これで、少し、眠るようになりますよ。ご両親もかなりお疲れでしょう。はりの治療を受けるといいですよ...」とお話しして終了しました。
 2回目、翌日来院、「昨夜は嘘のようにぐっすりと眠りました。不思議ですね。あんな簡単なことで...」と、お母さんは怪訝な顔をしながらも笑みを浮かべていたのが印象的でした。今回は、玄関では泣かれませんでしたがやはり、治療をすると少々、泣かれてしまいました。でも、ちょっとは信用してくれたかなと思い2回目の治療を終わりました。
 3回目、更にその翌日。「多少、ぐずぐず言いますが、眠るようになり私も安心しました。」とのこと、今回は治療中にも泣かれることなく無事終了。
 4回目、1日おいて来院。「夜中に目が覚めると少々泣きますがそれほど私もいらだつこともなくなりました。今日は、私も治療して下さい。」ということで、夕方に再び来るように約束して赤ちゃんの治療を終了しました。玄関まで見送ると手をふってくれた。ありがとう。やっと仲良くなれたね、また、おいで...。
 夕方、お母さんの治療。全身の筋肉は堅くこわばった状態。少々圧してもかなり痛いとのこと、脾肝相剋の証にて本地方を行い、首・肩・背・腰など、僅かに刺鍼し、棒灸にて、温灸を行い終了しました。「全身が暖まりました」とのことで、終了しました。
 以後、この親子は、時々来院されておりますが、すこぶる快適ですとのこと。
 子供の病気の多くは、親からのストレスということもあり得ます。特に母親と過ごす時間は多い訳ですから、常にお母さんの顔色を伺っていると言っても過言ではないくらいです。お母さんのストレスが子供に、子供のストレスがお母さんにとぐるぐる回りになってしまい本当の病気になることも考えられます。
 小児はりでは、普通のはりを刺入することは有りません。刺さないはりで全身を撫でるのみです。また、通常のはり治療でも「痛い」と感じるほどの痛みはないのが実際です。よく「痛いですか...」と電話で質問されることが有りますが、先にも書きました通り、まず、痛いと感じるほどのものは有りません。どうぞ、安心して受けてみて下さい。
 赤ちゃんのいる方には、「スキンタッチ法」というのをお教え致します。家庭にあるドライヤーや、歯ブラシをお灸とはりに見立てて行う方法ですが、これを続けた結果、喘息が治ったという方もおられます。来院の際、お気軽に申し出て下さい。
 (社)栃木県鍼灸師会では、このスキンタッチ法を、宇都宮市の保険センターにて、毎月指導しています。参加者には大変好評です。大人が受けても大変気持ちの良い方法です。
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